エレメント水…落合川 旅立ち
本作『エレメント水…落合川 旅立ち』は、現代美術における「画像の揮発性」に対する、物質的・批評的応答である。東久留米の清流・落合川という局所的な自然(オアシス)を舞台に、光の粒子を伝統的な和紙へとアーカイバルプリント(永続固定)し、さらにそれを工業用ガラス繊維とポリエステル樹脂(FRP)によって熱重合させている。
二次元の写真平面を、三次元の堅牢な工業オブジェクト(立体写真彫刻)へと拡張するこの新技法は、デジタル空間で消費されるイメージを拒絶し、歴史の地層へと物理的に楔を打ち込む。光を透過し、同時に光を内側に幽閉するFRPの半透明な質感は、生命の根源である「水」の流動性と、時間(タイムライン)の停止を同時に表現している。 【作品仕様 / Specifications】
材質 (Medium): ミクストメディア / FRP彫刻写真(和紙への高級アーカイバルインクジェットプリント、ガラス繊維、高耐久性工業用ポリエステル樹脂による熱重合オブジェクト)
エディション (Edition): 限定2部 (Limited Edition of 2)
作家保存版 (Artist Proof): AP 1部 (AP 1/1)
サイズ (Dimensions):2L判サイズ
制作年 (Year): 2026
付属品 (Provenance): 作家署名入り保証書(Certificate of Authenticity)同梱
アーカイブ (Archive): 文化庁・クリエイター権利情報登録システム連動オブジェクト 美術 ID2209 写真 ID2208 なお、本作に実装されている造形思想および空間的アプローチは、文化庁・個人クリエイター等権利情報登録システムに正式登録された独自の表現プロトコル**『FRP造形および和紙媒体における落合川採集天然木(枝)を用いた額装統合と流動的相関の表現方法』**に完全に準拠、あるいはその核心となる概念を物質化したものである。
現地採集された天然木の枝を作品構造へと不可分に統合(ハメ殺し)するこの技法は、単なる装飾的な額装の枠を超え、作家と被写体、そして局所的なエコロジー(落合川)との間に結ばれた不可逆な「人間関係の相関図」を物理的に固定する試みである。FRP加工の有無を問わず、和紙媒体という脆弱な物質に天然木という生命の痕跡を交錯させることで、掴めない流体の記憶をあらゆる空間へと偏在させる。これこそが、写真の平面性を完全に解体する中村有一の最新のインフラ的実践である。
